雑記

【ヘルニア闘病記その5】新しい病院、ヘルニコア注射の苦悩

【ヘルニア闘病記その5】新しい病院、ヘルニコア注射の苦悩

こんなに早く再発とかあり得るのですか? 「ありえますよ」という医師の回答。そうだろうね。でもね、そんな回答はやはり患者は求めていない。患者の気持ちを理解できない医師に診てもらうというのは患者にとって害悪でしかないと思った。家族の苦悩と自分自身の苦悩、そして不安、迫りくる試験の日程。7月までに3時間連続で座ることができなければ今年の司法書士試験そのもの、この5年間の勉強自体が全否定される。そんな状況下でどう判断するべきか? 現在進行系で恐怖と苦悩に苛まれています。

・新しい病院

・ヘルニコア注射

・ブロック注射の効果期間

・今後として

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・新しい病院

最初に行っていた整形外科から新しい病院に通うことになった。前回と違い今回はきっちりと事前にドクターのことを調べ上げた。後からわかったことだが、前回のドクターは脊椎専門のドクターかどうかもあやしい経歴の先生だった。なので今回は結構しっかりとした先生っぽくて安心する。だからといってこの状況をどうにかできるかどうかはわからないし、なにより手術後にすぐドクターを変えるということは新しいドクターにとって不快にしか感じないだろう。誰も他人がいじくったところを触りたくないし、その責任を負いたくない、特にプロなら。

それでも以前の医者および病院にはもうかかるつもりは微塵もなかった。それほどの不信感を持っていた。

新しい病院で診察が終わった。医者の印象もよく、なによりしっかりと患者の言葉を聞き、それに答えてくれるし、なにより良かったのがきちんと治療方法について相談しながら決めてくれたことだ。

・まずはもちろん保存療法、ヘルニアについてはこれがまず行うべきことだろう。痛み止めを渡して治るのを待つ。

・それが駄目ならば、今回新しく出てきた「ヘルニコア注射」という治療を検討する、ということだ。次章で詳しく語る。

・そして、それでもどうしても駄目ならば最悪手術を行うというもの

この三段構えの治療方針を行うという結論に至った。

7/4の司法書士試験に間に合うように考えるならほとんど時間は残されていなかった。というよりほぼ不可能のような時間割に思えた。それでもやらなければ可能性はゼロなのだ。それだけは避けなければならない。背水の陣で挑むつもりだったけど、その厳しさたるや上から隕石が降ってきている中背水の陣を引くような厳しさだった。

・ヘルニコア注射

新たな治療法。「ヘルニコア注射」

実はこの治療方法を知ってはいた。ヘルニアを調べる際に何度か目にしていた治療方法で脊髄に注射して髄核を溶かすことで減らしてヘルニアを縮小化させる、というもの。効果的には手術と変わらない。メリット・デメリットをまとめると

メリット

・1日で終る

・体を傷つける面積が少ない(手術に比べたら痛みが少ない)

デメリット

・認可されてから新しい治療法なので後遺症含めてデータが少ない

・骨の形状などで注射適応でなければ施術できる人が少ない

・効果が出る人が約8割程度と言われている

・人生に1度しか施術できない

手術と共通

・正直賭けである

・後遺症の危険がある(髄核が減ることは間違いないので将来椎間板にダメージは有るだろう)

・再発の危険性も残る

正直、調べれば調べるほど「はい! やります!」と元気に手を上げることができなくなる。ただでさえ8割が自然治癒、約3割が再発するというヘルニアの中でたった1週間という記録的な速さで再発した男。運の悪さには定評がありすぎる男が今更、今更治癒の可能性8割の人生で1発しかできない、後遺症の危険たっぷりの注射をやる、ってのは分の悪すぎる賭けだろう。

さらに治療をためらわせる要素に「手術よりは」、と書いたように痛みが無いわけではない注射。根太かつ超ロング針を背中にぶっスリさすわけだ。局部麻酔してもかなりの痛みを伴うそうだ。

さらに噂では人によっては、その後腰にかなりの痛みが出てくるらしい。

怖すぎる。

・ブロック注射の効果期間

と、ここまで書いておきながら実はあえて何も書いていないことがある。それはあちきの体調だ。前の病院でブロック注射を打ってもらってからどうなったか全く書いていない。それには理由がある。

あの日ブロック注射を打ってもらって家に帰った。なんとか家の階段も上れて、ベッドまでたどり着く、そして倒れ込み様子を見ていた。

右足がずくずくと痺れるけど痛みはほとんどなく麻酔の効果を味わえた。後はこれがどれだけ続くか? だけどそれを明確に書いてある情報がネットでは見つからなかった。「人による、数時間の人もいれば数ヶ月保つ人もいるし、治ってしまう人もいる」というのが共通見解のようだった。

できれば明日も、そして次の病院へ行くまで保ってくれ! と祈りながらその日安静にし続ける。しびれは徐々に薄れていき、かわりにヘルニアの痛みが増えていってる感覚を味わいながら意識を眠りの方に持っていった。

翌朝凄まじい違和感が右足にあった。

あれ?

明らかな違和感。ヘルニアのときの感覚が綺麗サッパリ消えていた。首を捻りつつ恐る恐る立ち上がる。

感想として「ブロック注射すげえ!」と叫びそうになった。これだけ痛みを感じなくなるのなら日常生活に戻れるかも、と思った。ゆっくりと日常の生活を戻していくとすべての痛みが綺麗サッパリとなくなっているわけではなく、特定の行動をしたときに右足に痛みが走る程度だった。ちょっと上り坂を上がるときにズキズキする程度。それも足を引きずっていた頃とは違い全然我慢できた。

すごい効果だがこのブロック注射の持続時間がどれほどのものなのか? 何度このブロック注射を施術できるのか? という問題がのしかかってくる。

一応3回までは保険が適応されるようで、それ以降は自費になるそうだ。そして5回打って効果がなければ100回打っても同じ、という見解になるそうだ。

それでもあちきとしては日常生活に戻れるこの注射を何度でも打って欲しいという気持ちになった。しかしそうすると恐ろしいのがブロック注射の効果時間である。再びあの地獄のような痛みが戻ってくる。そう思うと恐怖しか感じなかった。

その日から毎日ブロック注射が切れないことを祈る日々が始まった。

・今後として

現状5/10時点ほぼ3週間ブロック注射が切れることはなかった。というより、医者いわく、「現在の足の痛みはヘルニアではありませんよ」とのことだった。言われて気づく、足に走る痛みが明らかにヘルニアの痛みとは種類が違った

足をずっと引きずって歩いていた後遺症として、今右足の太もも裏のみの痛みがあった。じゃあ、完全にヘルニアが完治したのか? と言われたら実はそうではない。謎の腰の痛みとか今もたまに走るしびれはかすかなりに残っていた。

でも、以前とは比べ物にならないほど椅子に座れるし、移動も気楽にできる。もう完治と言っていいほどだった。でも完治の確信が持てないのは、ちょっと納得が行かないけど医者がMRIの撮影を許可しないからだ。「6月末までMRIを取る必要がない」とのこと。理由は長くなるから端折るけど、とりあえず来月まで確信はお預けとなった。

なので、今もブロック注射が切れるかもしれないという一抹の不安を抱えながら生活している。それでも以前とは違い気持ちは圧倒的に軽く、色々とリハビリに励む日々である。一応医者いわく職場復帰していいということらしいけど、念の為まだ休職中である。

その休職中に今まで遅れていた勉強を一気に進めたいところだけど、専業受験生がさして兼業受験生と成績が変わらないことを考えたらわかることだけど、一日中勉強できたとしてもさして進みません。一日勉強できる分量って人によって決まっているのね。

とりあえず治療方針としては、再発の恐怖と、ブロック注射切れの恐怖と戦いながらMRIを待つ、という感じです。痛みがほとんどなくなったのは不幸中の幸いで、日常生活に復帰しつつあります。なので次回闘病記は6月末か、7月上旬の予定です、何事もなければ・・・ですが。この悪夢の腰椎椎間板ヘルニアとの戦いが終わることを願って。

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