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【今年の司法書士試験】今年の勉強方法をご紹介

【今年の司法書士試験】今年の勉強方法をご紹介

2023年司法書士試験において工夫したことを列挙していこうと思います。基準点超えたから調子に乗って書くわけではなく、手前味噌ながら長年資格試験をやることで気づいたことが今更ながらありますので列挙していきたいと思います。もし、現在ダラダラと「所詮は試験は運頼みだよなぁ」なんてうっすら思いながら受験生を続けている人は、もしかしたらちょっとそんな日々に変化を加えられるかもしれません。参考程度に見ていただけたらと思います。3章の試験対策だけでも読んでいっていただけたら、2年以上連続で落ちている人は参考になると思います。

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・去年の状況

・理由を考えてみた

・対策

・結果

・去年の状況

前提条件として、10年近く司法書士試験に挑み続けている人限定ではありませんが、ある程度ベテラン向けの考え方になります。すなわち特に予備校講座を受ける必要があまりない人で、試験勉強の時間を捻出することが非常に困難な人。こういう人たちはこのやり方が一番効率良いかと思います、というやり方になります。

きちんと基礎が理解できている、でも毎年のごとく知識が抜けていく、心配で不安で予備校の講座を受けたいけど、高額な講座代金の捻出が難しいですよね。

アチキもそうでした。

結局「時間とお金がない」んですよ。

その両方ある人は普通に予備校の講座を受けて、膨大な数の問題をこなして学力をつけたらいいと思います。でも普通は無理ですよね。まずテキストを1巡する、過去問1巡することが困難な人がほとんどだと思います。

そこでアチキは予備校の講座を捨て、テキスト1巡を捨てました。

結局何を拾うかではなく、何を捨てるかが重要だと感じました。ただし、2年前のテキストを流用して、改正の情報をきちんと得た上で勉強を始めました。

そして、答練は記述問題しかせず、ひたすら過去問を回すことだけに集中しました。必要ないからやらなかったわけではありません、ただ、ひたすらに「時間とお金がなかった」んです。できればやりたかったですよ。

でも、本試験って全ての問題を拾えませんよね。だったら全て拾おうとはせず、最初から捨てる覚悟で行った方が良い結果が出るのでは? と考えました。この考え方がうまく行ったかどうかはわかりません。

結果が出ていませんからね。

でもとりあえず基準点は超えたので、実力の維持には成功したのだと考えられます。

しかし状況として

・やり込んだテキストが存在する

・記述の答練が存在する

・基本的に基準点を超える学力が存在する

この3点が重要なファクターになります。この3点がない人は今からの学習法は少し困難だと思います。記述は独学では非常に困難です。「記述の答練が」ない人は記述だけでも予備校に頼った方がいいと思います。

結果を言えば過去問を3巡、記述は答練の問題を20問程度2巡回しました。これが限界でしたね。そしてテキストは過去の自分がマークしたり追記したりした部分のみをピックアップしてさらにその中でも覚えていない、ちょっと不安が残るところだけをラストノートという形で摘出しました。それを本試験会場に持って行って最後の復習にあてました。

・理由を考えてみた

「基準点を超える学力がある」と言ったくせに去年は足切りだったくせに、と思うのは当然です。意味わかんないですよね。学力があるのに毎年足切りにあう、って。

模試だったら上位に食い込むのに何で? と毎年思ってました。

理由があるのですよ。

でも、その理由がずっとわからなかったんです。

毎年の結果が、午前は余裕。記述もそこそこ書ける。でも午後の択一で死亡。です

でも家に持って帰って午後を解き直せばもちろんいけるんです。余裕とまではいかないけど基準点は超えれる。意味がわかりませんでした。

「本試験は緊張するから、正常な判断ができないもんなあ」と諦めてました。

確かにそうです。模試なら1問間違えたところで正直痛くも痒くもありません。かゆい程度かもしれませんが。でも本試験は1問間違えたら1年無駄にします。その重みが全く違うのです。

ほんの一つの判断ミスで1年、いや人生が吹き飛ぶ。そんな状況で正常な判断が働かない、のは普通の人間にとって当たり前のことです。

模試なら、「ポン」と捨てれる1問が、「もしかしたらわかるかも」と食らいついてしまう。本試験とは基本的に時間の消費が違います。特に記述がそうですね。

そして、必ず難問が存在しますが、基本的に捨てれません。難問=合否を分ける、と思ってしまうのです。

そしてゴリゴリと試験時間が消費されていくのです。そして普通ならわかる問題がわからなくなる。きちんと読めばいいのに読めなくなる。毎年同じ失敗をしていました。

じゃあ、午後はもう無理なのか、運を天に任せて自分に合った問題が出るまで待つしかないのか?

そんなことはないということに今年ようやく気づきました。遅すぎますよね。今年気づくなんて。

模試では午後でも20分以上余る人はやり方を変えましょう。

脳は疲れます。緊張で正常な判断が働かなくなります。それを前提にして本試験を組み直してみましょう。

・対策

試験の組み立て直し、これこそが一番重要だと思いました。

どうしても時間が足りなくなるのなら、脳が疲れてしまうのなら、疲れても何とか思考力を保ちつつ得点力を落とさない方法こそが重要です。そのことに気づきました。

すなわち得点力を落とさないためには、試験問題の中で最も疲れるものを見つけるのです。なぜなら、疲れないものは思考力が落ちても記憶力のみで答えが出せます。

疲れるもの、それはアチキにとってはずは記述です。まあ、みなさんもそうでしょう。

では記述を最後に持っていくと? 最悪ですよね。正直午後を前から解いていくのはおすすめしません。

ではここで問題です。不動産登記法、商業登記法、どちらがしんどいですか?

これは意見が分かれると思います。でも、おすすめは先に商業登記法をすることです。

基本的に不動産登記法のほうが難解だからです。今年の商業登記法でも「なんじゃこりゃ?」と思うことはありました。でもそこは見切ってスルーできます。なぜなら商業登記法って基本的に前後にあまり影響が出ないので、この部分を見逃したら枠ずれなどの致命的なミスに発展する、というのがあまりないのです。まあ、それも問題によりますが・・・。

それに今年は計算問題を商業登記法にがっつり組み込んできたのです。正直司法書士試験の計算問題は大したことはありませんが、時間が足りないと思っている時に出てくる計算問題ほど地獄なことはありません。

今年の試験は絶対に商業登記法から解くべき問題でした。

じゃあ、アチキは今年は商業登記法の記述から解いたのか? といえば実は違います。

この2年ほど機械的に商業登記法から解いていきました、そしてそれが失敗のもとでした。なので、今年は方法を変えました。解く順を組み立て直しました。

まずは択一から解きました。

それも不動産登記法から。正確にいうと不動産登記法の図表問題から、解きました。

去年までの失敗。

午後の択一で足切り。

なんでこうなるのか? 実力が足りないのか? まあ、ある意味そうなんですけど、でも模試なら解ける。

択一が常にキーだったんです。なぜ午後の択一が解けなくなるのか? という問題こそが最大のキーだったんです。

その理由とは?

・時間が足りなくなる

・頭が疲れる

これが原因だとずっとわかっていました。でもアチキは常に大雑把に、択一問題と記述問題、というふうにしか分けてこなかったのです。そしていつも択一でやられていました。

なぜいつも択一の商業登記法の点数が低いのか?

なぜいつもわかるはずの不動産登記法の問題を落としているのか?

答えです。

択一不動産登記法の中の図表問題は時間と思考力を必要とします。

商業登記法の択一は問題文が長く読み飛ばす危険性がある。

だったら、それを最初にやればいいのです。まだ、頭がフレッシュな状態の時に最もチョンボしやすい択一から手をつけたらいいんです。

そのことに10年目にして気づきました。それも直前になって閃いたわけです。多分頭の良い人はすぐ気づくことなんでしょうけど、アチキのようなアホはそれに気づくのに10年かかってしまうんです。敵を知り、のところが本当に難しいですよね。

  1. まずは問題の全体を見て計算問題、図表問題の択一を見つけて、そこから解く
  2. 商業登記法の択一をきちんと読みながら解く
  3. 商業登記法の記述問題に挑む
  4. 最初から択一を解く
  5. 最後に不動産登記法の記述問題に手をつけます

ただし、この方法は危険も伴います。マークミスです。ズレてマークしてしまう危険性がありますからね。アチキは時間がないとわかっていましたが、試験時間中2回ほどミスがないか簡易的に見直しました。多分大丈夫だと思っています。

ここで前述の記述問題を最後に解くという矛盾した行為を行なっていることに気づいた人もいるでしょう? しかも一番難解な不動産登記法記述というものを。これは今年の受験勉強と同じですね。

何を拾うか? ではなく何を捨てるか?

を重視しました。結局択一を解かなければ記述は採点してもらえないんです。択一の基準点を超えさえすれば、難問だらけの不動産登記法なんて最悪穴があっても問題ないんです。あとは残り時間と相談しながら埋めれるところから埋めていくだけです。わからないところは飛ばすか適当に書きましょう。もしかしたら・・・の可能性を得るために最後まで足掻きましょう。

・結果

これで、今年はちょっとだけ時間が足りないという結果になりました。最後の記述が1枠書けませんでした。それでもマークミスがなければ、という状態なのは非常にありがたいことです。

「脳に負担をなるべくかけずに問題を組み直すこと」が何よりも必要だったのです。

何事にも理由があります。

それを努力が、とか、地頭が、とか思い込んで自分と向き合うのを敵と向き合うのを、そう、自分という最大の敵と向き合うのを放棄してきました。そのツケがこの10年浪人という結果です。

あまりにも重い結果です。

ヒントは常に転がっていました。

今年は去年よりその前の年よりもずっと勉強時間が少なかったです。びっくりするほど少なかったです。3分の1ほどだったのではないでしょうか?

それでもほとんど学力が落ちませんでした。

これまでどれほど効率が悪かったのか、とここまで追い詰められて初めて気づく、情けない限りです。

時間も金もないから、工夫しないとどうしようもない、来年ないから、工夫しないとどうしようもない、そう考えれたとき初めて工夫できたという、あまりに情けない結果、正直この5年間は一体なんだったんだろう?

と、思いました。

5年ぐらい同じ結果をずっと繰り返してましたからね。

もし、アチキと同じく、実力があるのはわかっているのだけど、どうしても本試験では実力が出せない、と思っている人はぜひ一度読んで参考にしてみてください。アチキの場合と状況はもちろん違うと思いますが、参考の一助になるのではないでしょうか?

来年司法書士試験に挑むかどうかはまだわかっていませんが、もし来年挑むのならこのやり方でやると思います。改正を押さえて過去問を回して、本試験でわずかな運がこちらに味方してくれたらいけると思います。

みなさんも頑張りましょう。

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