【検定資格】相続診断士を受けて、合格してきたぞ
相続に関してのスペシャリスト? 相続診断士を受験して、合格してきたぞ! なんせ俺は民法が一番得意。と、言いつつ、親族法関連は結構苦手だったりする。いっつも直前で叩き込むのだけれど、司法書士試験で民法では落としたことはない。だけど、不動産登記法で結構苦戦する。実体的には覚えられても、当てはめが苦手。そんな苦手意識を克服するためにも、相続診断士をチョイスした。
- 概要
- どんな人に向いているか
- 必要度
- 内容
- テキストについて(DVD)
- 試験内容
- 難易度
- 試験日、試験時間、場所
- 今後どう活かすべきか?
概要
試験日:自分で決めれる
試験時間:60分
受験者数:不明
合格率:不明(おそらく90%を超えるかと)
どんな人に向いているか
相続に関して一定以上の知識を有している。という看板にはなる。実際、弁護士はもめた時、税理士は税金に関しての知識しか持ち合わせて居ない。この2士業の特徴は基本自分の分野に関してのスペシャリストであるということだろう。
遺産分割においてもめた後、出てくる。相続税でわからないことが出てきた、もしくは明らかにややこしい計算が必要になるとわかってから相談する。では泥縄である。
しかし、基本こういった士業の人は、事後対応が基礎になっている。顧問契約でも結んでない限り高い金を払って生前に相談しようという人はなかなかいない。
そして、これらの士業は専門分野でしか口をはさめず、「ここからは税理士に聞いてください」なんていくつもの士業を回ることになる。というような面倒くさい、かつ高価な相談を喜んでする人は少ないだろう。そういったときに総合的な遺産相続に関する相談に乗ることができるのが相続診断士、というわけだ。
必要度
相続に関して起こる前、起こった後誰に聞けば良いのか? というときに真っ先に思い浮かぶのが税務署だろう。ちなみに俺もそう思った。しかし、税務署に聞いても相続税のことは教えてくれるけど、その他のことは何も知らない。
相続といえば、相続性は当然のこと、遺産分割、遺言などややこしいことが多い。もちろんもめごとが多い事でも有名だろう。死んだ直後から罵詈雑言が飛び交うなんてことは結構日常茶飯事であることだと聞く。
生々しい金の問題と生と死の問題。その問題を総合的に相談できる人材をこの資格は育てることを目的としている。
ということがお題目。まあ、ぶっちゃけ何ができるというの? というところだろう。
もちろん国家資格ではないから、法の加護は何一つない。ゆえに基本これをすればOKという業務はない。むしろ、弁護士や税理士の業務に引っかからないように、微妙な言い回しをしながら表面的な相続に関する知識を提示しながらどの専門家にどういうことを聞けばいいのか案内するのが業務になる。
確かに控除課税額とかあって、普通の人はどのぐらいの財産から相続税を支払わなきゃいけないなんて知らない。実はそこそこ裕福な家庭(平均以上)の人でなければ基本相続税には引っかからず申告もしなくてよい。
そういうことを知っていれば無駄に悩まなくてよい場合には助けになるかもしれないが、基本そこまで必要ではない気がする。
なぜなら、ほぼ税理士に頼めば解決できるからだ。
そして遺産分割でもめたら、弁護士。ってのはみんなドラマとかで知っているし、相続診断士の出番はない。
生前から自分の死後にも遺恨を残さないように備えようという人。そういう人が相続診断士に相談することで、スムーズに遺産分割に移行できるかもしれない。この時ぐらいだろうか、出番は。なのですごく限定的な活躍の場所だが、ないことはないという感じ。
正直、税理士か弁護士など太い資格を持っている人が、付属でつけるぐらいのものだろう。
内容
ほぼ民法と相続税に関する内容になる。
それこそ税理士だとほぼ勉強せずに合格できるレベル。
俺は相続税に関して完全に初めてで、有意義に勉強させていただいた。民法に至っては正直司法書士の相続の方が断然に難しい。
たぶん相続税の部分も税理士の方がかなり難しいだろう。
本当に表面的な知識のみさらっと勉強する感じで、大体2週間も勉強していない。本気でやれば3日で終わる程度の内容だった。
テキストについて(DVD)
相続診断士を申し込んだら、絶対についてくるのがテキストとDVD。初学者は受験とセットなのでもらわないという選択肢はない。
内容は上記でも語ったように、さらっとした内容。相続診断士とは、というありがたいお言葉は入っているが、主に法令中心で基礎的なところを網羅している。
テキストの内容はわかりやすく書かれているし、わからないところはDVDを見たら丁寧に解説していて具体性もあり、わかりやすい講義だった。
ただ、ここはちょっとテキストだけでは理解できないぞ、というような難しいところもあったが、「ここは難しいので飛ばしましょう」とDVDで飛ばされたときはちょっとびっくりした。
実際テストで出てこないから別に良いのだろうが、明らかに表面の分野しかあなたたちは勉強していませんよ、と宣言しているようなものだろう。
すなわち、この資格を取得しても専門家顔するなよ、という戒めだろう(妄言)。
試験内容
主にテキスト巻末の問題から出題される。
1問1答形式の問題と少し3択の問題が出される。テストセンターにてそれを全てパソコンで入力。テストセンターではいろいろ「携帯の電源を切れ」だの「これは持ってくるな」だのいろいろと言われ、ほとんど何も持ち込めないような環境で試験を受ける。俺一人だったので隔離施設みたいな感じになった。
パソコン入力はやり直しはきくが、最終確定ボタンを押せばその後は変更不可になる。
終わったらその場で合否が判明するのでスピーディで良いが、ものの15分ほどで試験が終了してしまうので、なんとも物足りない感じにはなった。
このコロナショックの中、わざわざ梅田まで出てきたのに、、、という不謹慎なことを思ったりした。
ついでに自主規制中の梅田駅前を撮影。大阪人すげえ、とちょっと感心した。
難易度
91/100点で合格。
意外に間違えていてびっくりした。相続税のところだろうか? と思ったが、意外にも法定相続分のところなどで間違えていた。また妙な勘違いをしたのだろう。司法書士試験が思いやられる。
超簡単という評価は揺らがない。ふつうにやれば普通に取れる。むしろ落ちた人は何を勉強したのか? と問いただしたい。
試験日、試験時間、場所
試験日は自分で決める、これが意外に曲者で、試験の申込と共に試験日を決めなくてはならない。その時点でまだ、テキストやDVDが来ておらずどのような難易度かもわかっていなかったから、一応俺は2か月後にしておいた。今となっては2週間後で良かった、と思っている。
試験時間:60分、遅くとも20分で終わる
試験場所:各地テストセンター
今後どう活かすべきか?
正直、わからない。しかし、相続税に関しての見識が深められたのは有意義だった。司法書士や行政書士の資格を取得して、相続関連の仕事を行ったときに少し役立つだろう。
コンプライアンスの分野で、他の士業法による規制を平面的に学べたのも良かった。
この資格を持ち合わせて居たから、良かった。と思える日が来るとはちょっと思えないけど、まあ、一応それなりに相続に強い士業の人間ですよ、と言える箔にはなるかもしれない。
実はまだ不動産登記法での居住権を学んでいないので、そういう改正点を含めややこしくなった相続の業務を行う人は持っておくといいのかもしれない。
なんせ、簡単に取得できるところが何よりもよい。
が、コストパフォーマンスはいまいちと言っておこう。