住宅ローンに苦しむ人に最後の救済措置! それが任意売却。あきらめる前に相談しよう!
謎の任意売却という制度についてご紹介したい。一体何をしているのか? レベルの人が多いと思う。俺の実はつい半年前まではそうだった。だって全く関係ない分野の話だもの。一昔前はほとんどする人はいなかったらしい。現在はそれなりに注目されつつある。それでもかなりパイは少なく、条件面でもかなりシビアであり基本は競売に落ち着く人が大半である。でも切羽詰まった債務者にとって最後の希望ともいえる任意売却についてご紹介。
- 任意売却をする状況とは?
- 通常の中古とどう違う?
- お値段は?
- 売れた後債務者はどうなる?
- 債権者としての立場は?
- 競売と併用はできる?
- 任意売却の可能性
- 総括として
任意売却をする状況とは?
家をローンで買った人で、支払いがかなり厳しくなって、滞納が出始めた頃の人。という状況の人がかろうじてできるかもしれない、というのが任意売却。
実は、確実にできる保証なんてない。
何故かと言えば、債権者の許可が必要になるからです。債権者が競売にするよ、と言われたら競売を阻止するためには借金を返済する以外方法はなくなります。
でも、債権者としても競売にするのは是非ともやりたくない。なぜなら、面倒くさい、安くなる、時間がかかる、成功する確率が減る。という何一ついい事がないからです。
じゃあ、どんどん任意売却にしてくれるかと言えばそうではない。
そこは債務者の信用の問題にもなってくる。任意売却が成功して、それなりの価格で販売できた場合、債権者も債務者もにっこり笑顔で終われるのですが、できない場合もあります。
そうなった場合競売を選択しておけばよかった、というような状況になります。債務者はただの時間稼ぎできて、債権回収会社は不良債権をただいたずらに抱え込むことになるわけです。その間どうなるかと言えば、払えなくなった債務者はそのまま家に居座ることになり、無料で家を占有できる。
そして、いたずらに競売が遅くなり、競売がうまくいったとしても、債権回収会社は通常より負債が増えてしまうのです。
なぜ負債が増えるのか? 債権回収会社とは? 債務者との関係とは? いろいろな疑問が出てくると思うが、ここでは解説しない。詳しく知りたい方は下記の本を読んでください。詳しく書いてます。
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通常の中古とどう違う?
では、任意売却を行った場合、どうなるのか? ですが。普通に不動産屋が仲介を行い、中古物件として世に出回ることになります。
ただ、状況が一つ違って、その中古物件にはまだ人が住んでいる状況だということです。任意売却になったからといって債務者は家を出ていくことはありません。そんなことをすればただでさえローンが払えないほど逼迫している債務者がまともに引っ越し費用なんて払えるわけがないわけです。
じゃあ、その引っ越し費用はどこから? といえば、基本売却額から捻出されるというわけです。それは確実に支払われるのですか? と聞かれたら実はそこも不確定です。
はっきり言って何も決まっていない、というか法律で定まっていないのが任意売却。
だって任意って書いてあるわけですし、勝手にやっているという状況、法律では何も保護されていません。引っ越し費用の捻出を債権者が断ればそれまでです。
断る事例も最近増えてきているそうです。確実に引っ越し費用がもらえる、と触れ回っている悪質な業者もいるそうなので注意が必要です。
だから居住者がまだいる状況での中古物件。でも、競売と違うところは、債務者も乗り気であるということ。
高く売れたら、それだけ自分の借金が減り、もしかしたら自己破産せずに済むかもしれないわけです。だから内覧にも積極的に応じてくれるし、にこやかに招き入れてくれるでしょう。
たぶん・・・(状況、人によりますが)
お値段は?
誰も住んでいない状況での中古物件の売買と、人が住んでいる状況での売買、トラブルの少ないのはどっち? と聞かれたら、当然前者を上げるでしょう。
だとしたら、当然任意売却物件は通常の中古物件よりお値段は安くなります。
一応、人が住んでいる状況なので、物件の劣化は少ないようにも思えるのですが、人のやることです。それこそ、明日には火事で消え去る危険性も排除できません。通常の中古物件ではほぼあり得ないことが予想されます。
買う人もそれを見越しての金額を要求するわけです。一生に一度の買い物です。注意しすぎてしすぎることはありません。
相場よりも若干お安くなるでしょう。しかし、競売よりはもちろん高額になる・・・とは実は言い切れません。競売の方が高額になる場合もまれにあるからです。
しかし、それは本当に稀なことなのであまり考えすぎてはいけないのかもしれません。
売れた後債務者はどうなる?
売却がうまくいった場合、不動産屋に仲介料や登記代や、税金などの経費を支払い、もし引っ越し代が出るのならそれも支払い、残ったお金を債権回収会社がもらうことになります。
それで債務が全て支払うことができれば、何の問題もありませんが、実際はほとんど完済できることはありません。専門用語でオーバーローンという状態です。
借金をその後支払うことが可能なのかどうかは、ここからがややこしい問題になります。それこそ専門の弁護士が登場してもおかしくないレベルに複雑な法律問題に発展する場合があります。
簡単に言うと7年がキーワードになります。あくまで目安ですが、7年以上ローンを払い続けなければならない場合は自己破産をした方が良い、ということになります。
しかし、上記はあくまで目安であり、人によって状況によって変わります。
なので、いろいろなやり方が存在して、あらゆる可能性を考慮することが必要になるでしょう。一筋縄ではいかない世界です。
基本は「借金は返さなければならない」、という資本主義の大前提を忘れてはいけません。
債権者としての立場は?
債権者としての立場というか、実は、ここでいう債権者は最初の債権者とは違います、途中から登場した債権回収会社に代わっています。
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詳しくは前述の本を参考にしてください。詳しく理解できます。
では債権回収会社がどう望んでいるか? ということを知ることが必要になります。なぜなら、たとえ法律を使用して債務を逃れたところで、復権を果たしたところで、やはりいろいろな禍根は残るからです。
簡単に言えば借金を1円でも回収しなければいけないのが、債権回収会社、その債権回収会社に債権者が依頼をした時点で、債権者は大損をしています。任意売却になった時点で幸せな結末というのは望めないので、よりベターな選択肢を債権者と債務者がしっかりと話し合って見つけるというのが理想でしょう。
競売と併用はできる?
上述してきた通り、任意売却は債務者に残された最後の手段と言っても良いわけです。そして、債権者にとっての最後の手段が競売です。
任意売却はただでさえ通常の不動産売買。そんなにポンポンと売れる代物でないことは明白です。要は、債権者にとってはただのギャンブルに近いわけです。
うまくいかなければ債務が増え、回収できる金額が減る。
じゃあ、同時に競売の手続きを行えばよいのでは? という考えに至るのは至極真っ当な判断と言えます。どうせ、任意売却がうまくいけば競売は取り下げればよいのですから。申請してから最低半年はかかる競売です。その期間だけ任意売却頑張ってみたらいいんじゃね? というスタンスをとる業者も多い。
だけども、これも実はただではない。競売を申し立てたらもちろん手数料が発生するし、任意売却は不動産屋に仲介を申し込む。不動産屋にも手数料を支払う羽目になります。
それだけ売り上げが下がります。
債権者としても中々の賭けになるというわけです。
任意というだけあって債権者、債務者の選択次第で大きく未来が変わります。慎重な対応が必要になる状況が任意売却といえるわけです。
任意売却の可能性
実をいうと、別の可能性も任意売却にはある。
・親戚(知り合い)に返済してもらう
・不動産屋と特殊契約を行う
というもの。
親戚に買い取ってもらうってのが、一番平和的で最良の解決策になるかもしれません。もちろん、債務者がその後きちんと義務を履行できる、という前提ですが。
義務とは、家賃です。家賃という名の返済というべきでしょうか。「リースパック」と言います。不動産登記法の分野になりますが、「買い戻し特約」を付けて、登記しておくのがベスト。何を言っているのかわからないという人は司法書士に相談してください。
リンクはいずれ
それこそ任意な分野なので親戚がどう答えるかはわかりませんが、下手なことをすると親戚から総スカンを食う場合もでてきますので、慎重に事を行うべきです。それにメリットだけではなく、デメリットも存在します。詳しくは専門家に相談した方が良いでしょう。
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ここから、「不動産と特殊契約」のことも類推できるでしょう。親戚ではなく、不動産屋と上記のような契約を結ぶことができます。
当然、親戚とは違い結果として多く支払うことになりますが、裕福な親戚がいない場合は検討した方が良いでしょう。そして契約もきつくなるので、下手すれば再度売却をしなくてはいけなくなる場合も出てきます。
それと、不動産屋は曲者が多いので甘言に惑わされて下手な契約を結んでしまい、後々ひどい目に合う場合もあります。契約をする場合は慎重に行わなければなりません。
あと、任意売却ではなく、競売で親戚に落札してもらうというアクロバティックなやり方も存在しないわけではありません。もちろん、条件はあります。
競売なので落札できるかどうかも未確定です。やるときは一定の覚悟を持たなければなりません。
総括として
あえて詳しくは語っていません。長くなるので、それこそきちんと理解しようと思えば本1冊分にもなります。
それに本を読んだところで、具体的な実務方法がわかるわけではありません。もし、任意売却をしなければならないような状況になってしまったら是非とも専門家に相談するのをお勧めします。自分で思いつめたり、結論を急がず、最大限にあがく方が良いと思います。
しんどいとは思いますが、あきらめずに。